Laboratory of Landscape

村上修一研究室

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空家植物=地域の借景


描画:脇阪樹里

空家の宅地に生える植物で,近隣コミュニティの景観を豊かにできる。

脇阪樹里さんは,東近江市全域の主要道路沿いの空家植物を詳細に記録し,植物構成の分類や,隣地境界付近の断面の分析を行った。分析結果より植物の多層構成を明らかにして茶庭との共通点を見出し,隣家から空家植物に対する視線の連続性と動線の不連続性を明らかにして池泉や枯山水の庭との共通点を導き出した。その結果から冒頭のユニークな結論に至った。


描画:脇阪樹里

空家の庭を地域の広場として活用する先例はあるが,地域の借景にする取り組みはない。あるものをあるがままに活かす日本庭園の作法が,街路景観の形成に役立つという画期的な提案である。この実現には,空家植物の質の評価,剪定や管理の方法,共同管理のルールや仕組みに関して,更なる研究が必要だ。
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脇阪樹里,村上修一(2017)空家植物による街路景観の形成-東近江市の主要道路沿いを対象として-:都市計画報告集16:166-169
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