Laboratory of Landscape

Shuichi Murakami 村上修一研究室

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フィラデルフィア市リバーフロント
Philadelphia Waterfront

産業構造の変化によって港湾産業が衰退し顧みられなくなったウォーターフロント

phase-1: site analysis

フィラデルフィア市の設立当時、デラウェア川は住人にとって実に多様な意味をもちながら存在し、河岸は公共領域としての活気があった。

当時の河岸を模型で再現して空間構造や形態的特徴をつかみ、川の多様な意味を生み出す空間性について考察した。

産業化とともにウォーターフロントは私的利益に独占されるようになり公共領域としての性格が弱まった。港湾産業は河岸の変形に中心的 な役割を担ってきたが産業の衰退とともにそのダイナミクスも終息に向かいつつある。河岸(部分)の通時的変形過程をCGで再現した。

現在は、社会の多様な価値観を反映して、様々なタイプの土地利用が生じている。しかしこれらは必ずしも川に対する価値観より生じたものでなく、このような散漫なプログラム空間ではかつてのような公共領域を河岸に形成しない。試しに、ある都市の目抜き通りのボリュームをCGで河岸に挿入してみると、全体が収まってしまうほどのスケールである。

ウォーターフロントにおいて断片的な存在の歩行空間が、公共領域の質の低さを端的に物語る。サイト周辺の1秒間の動きを凝固させ、ボリュームによってCGで表現してみた。河岸との間を分断する高速道路や一般道路の車輌の動き(グレー)の圧倒的スケールにくらべ、歩行者の動き(レッド)の細片化がわかる。


phase-2: conceptual study

川の多様な意味を再発見させ,公共領域としての活気を復活させる河岸の基本的な空間構造は、水面からの歩行空間レベルや開水面からの水平距離という空間要因の多様化によって構成される。この空間構造によって、河岸における行為や知覚といった体験が川との関係において多様化される可能性が生じる。

河岸の形態は川に対する2方向で検討された。東西方向の街路の延長として、川に向かう方向の歩行空間のレベル変化を多様化し、街中から川に相対するに至る体験が街路によって異なるようにする。変化のしかたは、各街路の性質によって決められる。

南北方向のレベルは、川と平行に移動する際に、川との距離によって異なった変化をするように設定される。これら2方向のレベル変化の設定により、基本的な空間構造のスタディモデルがつくられた。


phase-3: spatial study




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